を知っていても、「店は駅の隣です」「本は机の上です」を文にできなければ、位置は十分に伝わりません。中国語では、何が、どの基準物の、どこにあるかを順番に組み立てます。

この記事では、歩き方を指示する道案内ではなく、物や場所の静的な位置関係を扱います。個々の場所語を音声で覚えるときは場所の単語DBを使ってください。

位置説明は「A 在 B の位置」で作る

基本の骨組みは次の形です。

A 在 B 的旁边。

  • A:位置を説明したい物・場所
  • 在:〜にある、いる
  • B:基準になる物・場所
  • 的旁边:Bの隣

中国語:书店在车站的旁边。

ピンイン:Shūdiàn zài chēzhàn de pángbiān.

日本語:書店は駅の隣にあります。

旁边

páng biān

そば、隣

会話では関係が明らかな場合に を省くこともありますが、学び始めは A 在 B 的+位置を骨組みにすると、何を基準にしているか整理しやすくなります。

内・外・中間は範囲を先に決める

同じ物でも、基準にする範囲によって 里面外面中间を選びます。

里面

lǐ miàn

外面

wài miàn

中间

zhōng jiān

真ん中

関係代表文日本語
内部书在包里面。本はかばんの中にあります。
外部他在教室外面。彼は教室の外にいます。
二つの間银行在车站和饭店中间。銀行は駅とレストランの間にあります。

中间を使うときは、何と何の間かを A 和 B 中间のように示すと誤解が減ります。単に「真ん中」と言うだけで基準が共有されている場合は、在中间と短く答えることもできます。

前・後ろは基準の向きを意識する

前 / qián后 / hòu は前後を表しますが、場所をはっきり示すときは 前面 / qiánmiàn后面 / hòumiànの形が使いやすいです。

  • 车站前面:駅の前
  • 大楼后面:ビルの後ろ
  • 我前面:私の前

中国語:出租车在饭店前面。

ピンイン:Chūzūchē zài fàndiàn qiánmiàn.

日本語:タクシーはレストランの前にいます。

は、位置だけでなく時間の前後を表すこともあります。前面后面を使うと、具体的な空間の側を示していると分かりやすくなります。ただし、名詞との結びつきや定着した言い方では短い形も使われるため、常に長い形だけが正解と考えないでください。

左右・上下は文の中で覚える

方向語を単独で覚えたら、すぐに基準物を入れて文にします。

左・右

中国語:洗手间在电梯的右边。

ピンイン:Xǐshǒujiān zài diàntī de yòubiān.

日本語:トイレはエレベーターの右側にあります。

中国語:服务台在入口的左边。

ピンイン:Fúwùtái zài rùkǒu de zuǒbiān.

日本語:案内カウンターは入口の左側にあります。

左右は話し手と聞き手の向きで逆に見えることがあります。「入口を見て右」のように基準となる向きを共有すると、より確実です。

上・下

中国語:书在桌子上。

ピンイン:Shū zài zhuōzi shàng.

日本語:本は机の上にあります。

中国語:猫在椅子下面。

ピンイン:Māo zài yǐzi xiàmiàn.

日本語:猫は椅子の下にいます。

机の表面に接している「上」では 桌子上が自然です。場所を一つの領域として強調するときには 上面下面の形も使われます。まず例文ごと覚え、短い形と長い形のどちらか一方だけに固定しないようにしましょう。

里と里面はどう違うか

里面はどちらも「中、内側」を表せます。

  • 包里有一本书。:かばんの中に本が1冊あります。
  • 包里面有一本书。:かばんの内側に本が1冊あります。

短い は名詞の後ろに直接つけやすく、里面は位置をより明示する形として使えます。場面によって両方が可能なので、唯一の訳語で分けるのではなく、実際の文のまとまりとして覚えるのが安全です。

「ある・いる」を伝える文では、何を話題にするかで形が変わります。

  • 书在包里。:本はかばんの中にあります。
  • 包里有一本书。:かばんの中に本が1冊あります。

前者は本の位置、後者はかばんの中に何があるかを伝えています。

隣・向かい・近くを区別する

旁边は隣・そば、对面は向かい側、附近は近く・付近です。

附近

fù jìn

近く、付近

知りたい関係判断の手がかり
隣接・そば咖啡店在银行旁边。横やすぐそば
向かい側药店在医院对面。基準物を挟んだ反対側
近い範囲这附近有便利店吗?厳密な一点ではなく周辺

旁边附近はどちらも近さに関係しますが、旁边は基準物との隣接関係を示しやすく、附近は周辺の範囲を示します。DBにない語を音声カードへ置き換えず、对面は本文の通常テキストとして掲載しています。

道案内とは目的を分ける

この記事の位置説明は「今どこにあるか」を伝えるものです。次のような移動の指示は別の役割になります。

  • まっすぐ進む
  • 左右へ曲がる
  • 交差点を越える
  • 出口から徒歩何分かを伝える

駅までの行き方を聞き、移動手順を理解したい場合は、中国語の道案内フレーズへ進んでください。この記事では を位置関係に使い、道案内記事では移動の動作と組み合わせます。

写真や身の回りで練習する

位置語は一覧を眺めるより、見えている物を基準に文を作ると定着します。

  1. 説明する物Aを決める
  2. 基準物Bを決める
  3. A 在 B 的…に位置語を入れる
  4. 相手から見ても基準が同じか確かめる

机の上、かばんの中、駅の隣など、毎日見える関係を3文作ってください。音声で個々の語を復習するときは場所の単語DB、移動の説明へ進むときは道案内フレーズと役割を分けると、位置語を使える形で身につけられます。