日本語では「は」「を」「に」などの助詞が、単語どうしの関係を示します。中国語では助詞に相当する目印が少なく、単語を置く位置が文の意味を支えます。

最初に覚える骨格は「主語+動詞+目的語(SVO)」です。ただし、自己紹介で使う 是 の文、時間や場所を加える文まで、すべてを同じ公式へ無理に当てはめると混乱します。

この記事では、中国語の短文を自力で組み立てるために、文の中心を見つけ、情報を一つずつ足し、崩れたときに自分で直す順序を説明します。

最初の骨格は「誰が+どうする+何を」

一般動詞を使う基本文では、動作をする人、動作、対象の順に並べます。

役割中国語日本語
主語:誰が我私は
動詞:どうする学习勉強する
目的語:何を中文中国語を

組み合わせると 我学习中文。(私は中国語を勉強します)になります。日本語では目的語が動詞より前ですが、中国語では動詞の後ろです。

我

wǒ

私

学习

xué xí

勉強する

中文

zhōng wén

中国語

単語を一つずつ訳すより、「誰が/どうする/何を」の役割を先に決めてください。目的語を入れ替えれば、同じ骨格を再利用できます。

是文と一般動詞文を分けて考える

是(shì) は、人や物が「何であるか」を結ぶ語です。

  • 我是日本人。 私は日本人です。
  • 他是老师。 彼は先生です。

一方、動作や好みを表す文には、それぞれの動詞があります。

  • 我学习中文。 私は中国語を勉強します。
  • 我喜欢咖啡。 私はコーヒーが好きです。

是

shì

はい / です

喜欢

xǐ huan

好き

咖啡

kāfēi

コーヒー

日本語の文末に「です」があるからといって、すべてに 是 を入れません。AはBであると結ぶなら是文、する・好き・行くなどの動きや状態を伝えるなら一般動詞文、と分けます。

時間は主語の後、動詞の前を基本にする

「いつ」を加えるときは、まず 主語+時間+動詞+目的語 の順で考えます。

  • 我今天学习中文。 私は今日、中国語を勉強します。
  • 我星期一去学校。 私は月曜日に学校へ行きます。

去

qù

行く

時間は文頭へ置くこともできますが、初心者は主語の直後に置く形を基準にすると、動詞と目的語の骨格を保ちやすくなります。時間を入れたあとも、中心の 学习中文 や 去学校 は崩しません。

場所は「存在」と「動作」を分ける

場所を扱う文では、何を伝えるかによって形が変わります。

  • 所在を言う:我在家。(私は家にいます)
  • 場所で行う動作を言う:我在家学习中文。(私は家で中国語を勉強します)
  • 場所を尋ねる:你在哪儿?(あなたはどこにいますか)

家

jiā

家

我在学习中文。

wǒ zài xué xí zhōng wén.

私は中国語を勉強しています。

在+場所 を動作の前へ置くと「その場所で何をするか」を表せます。存在・動作・質問の違いは「中国語の在の使い方」で詳しく確認できます。

日本語から作るときは、助詞を一度外す

日本語を語順どおりに直訳すると、目的語を動詞の前へ置きやすくなります。次のように助詞を外して役割へ戻します。

  1. 私は/中国語を/勉強します
  2. 誰が=私、どうする=勉強する、何を=中国語
  3. 我/学习/中文
  4. 我学习中文。

「私はコーヒーが好きです」も同じです。「が」の形に引っ張られず、誰が=我、どういう状態=喜欢、何を=咖啡、と考えて 我喜欢咖啡。 にします。

日本語の助詞は意味を考える手がかりとして使い、完成する中国語の位置を決める記号にはしないことが大切です。

長い文は一度に作らず、4段階で伸ばす

最初から時間・場所・否定・疑問を全部入れると、どこで崩れたか分かりません。短い骨格を保ちながら一つずつ足します。

  1. SVO: 我学习中文。
  2. 時間: 我今天学习中文。
  3. 場所: 我今天在家学习中文。
  4. 否定または疑問: 我今天不在家学习中文。/你今天在家学习中文吗?

不 は否定したい動詞や状態の前に置きます。文全体を質問にする基本形では、語順を保ったまま文末へ 吗 を加えます。

少し中国語ができることを伝えるフレーズも、主語のあとに能力を表す 会、程度、目的語が続きます。

我会一点中文。

wǒ huì yì diǎn zhōng wén.

私は少し中国語ができます。

疑問文を作る判断は「中国語の疑問文の作り方」へ進むと整理できます。

語順が崩れたら4つの役割へ戻す

長い文を見て迷ったときは、日本語訳を何度も直すより、次の順に印を付けます。

  1. 文の中心になる動詞はどれか
  2. その動作をする主語はどれか
  3. 動詞の対象になる目的語はどれか
  4. 時間と場所はどこに置かれているか

主語・動詞・目的語が見つかれば、時間や場所をいったん外して短文へ戻せます。たとえば 我今天在学校学习中文。 なら、中心は 我学习中文。 です。

否定や疑問を直すときも、まず肯定文へ戻します。不 や 吗 を外して骨格が自然かを確認し、その後でもう一度必要な目印を加えます。

5問の並べ替えで組み立て方を確認する

問1:中文/学习/我

答え:我学习中文。 主語の我、動詞の学习、目的語の中文という基本順です。

問2:咖啡/喜欢/我

答え:我喜欢咖啡。 日本語の「コーヒーが」に引っ張られず、喜欢の対象を後ろへ置きます。

問3:星期一/我/去/学校

答え:我星期一去学校。 時間の星期一を主語の後、動詞の前へ置きます。

問4:在家/我/中文/学习

答え:我在家学习中文。 動作をする場所の在家を、動詞学习の前へ置きます。

問5:吗/你/中文/学习

答え:你学习中文吗? 肯定文の語順を変えず、文末へ吗を付けます。

短文を作るときは、覚えた単語の数より、中心の動詞を見つけられるかが重要です。まず「誰が+どうする+何を」を完成させ、時間、場所、否定、疑問を一つずつ追加してください。音声つきの短文は基本フレーズで確認できます。